お祖母様の珊瑚を、そっと潜む白蛇のリングへ
今日は、ジュエリーリフォームのご紹介です。
お祖母様の遺品として受け継がれた、珊瑚のリング。
大切な珊瑚を生かしながら、今のご自身にも似合うリングへとリフォームさせていただきました。
ご希望いただいたのは、指に二周、蛇が巻きつくようなデザイン。
なのですが、はっきりと「蛇!」と分かるものではなく、「なんとなく蛇かな?」というくらいの、ライトな蛇。
珊瑚を挟むように、蛇の頭と尻尾が配置されています。
頭にあたる部分は、少しぷっくりと大きくした菱形のフォルム。
反対側の尻尾は、キュルンと巻いた形に。
尻尾は鏨で凹凸を。
そして、頭側はリング2本で石枠と接し、尻尾側はリング1本で接する構造に。
この部分も、今回のデザインにおけるご依頼主様のこだわりでした。
蛇の存在感はありながら、できるだけ細く、どこかに潜んでいるような雰囲気に仕上げさせていただきました。
製作しながら眺めていると、なんとなくこの蛇は白蛇だな、と思えてきました。
なでなでするような気持ちで、作り上げていきました。
【珊瑚を守るための工程】
珊瑚は薬品との相性がよくないため、通常のジュエリーとは少し異なる工程で仕上げています。
石留めをする前に、金属部分の仕上げをすべて終え、ロジウムコーティングまで施します。
その後、珊瑚を石枠に留めて完成。
大切な珊瑚にできるだけ負担をかけないよう、工程にも気を配りました。
なお、元のリングから珊瑚を外した後のリング部分は、思い出の品としてお手元に残されることになりました。
形を変えて生まれ変わった珊瑚と、元のリング。
どちらも、これまでの時間を受け継ぐものになりました。
【「細かく感じる」ことから生まれるデザイン】
お渡しの際、動画を観るときの「倍速」の話になりました。
ご依頼主様は以前は動画を倍速で観ていたそうですが、「倍速で観ていると、あまり頭に入ってこないな」と思い、最近は通常速度、または少しだけ早くする程度に変わってきたそうです。その分、時間が足りないので、観るものを厳選するようになった、と。
私自身も、ちゃんと理解しようと思うと、何でもかんでも見る・読むでは時間がいくらあっても足りないな、と感じていたので、「一緒ですね!」と盛り上がりました。
こういう小さなことを丁寧に感じ取り、考えながら選んでいく方だからこそ、今回のリングにも細かなこだわりが詰まっているのだなと、改めて感じました。
「なんとなく蛇」という一見曖昧なイメージの中にも、
どこまで蛇らしくするのか。
どこをふっくらさせるのか。
どこを細く潜ませるのか。
どうやって珊瑚を見せるのか。
そんな細かな感覚をたくさん詰めこみました。
そんなこだわりのある方に、大切な珊瑚のリフォームをお任せいただけたことを、とても光栄に思います。
いつも大切なジュエリーをお任せいただき、ありがとうございます。
これからは、蛇のリングとして、また新しい時間を一緒に過ごしていただければ嬉しいです。
Vamos!!
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※営業時間:11〜18時
※店休日:月・火曜
■大阪・千里阪急1F
2026年8月26日(水) ~ 2026年9月1日(火)
ざくろ在店日:8月26(水),28(金),30(日),9月1(火)
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